歯科医師会からのお知らせのページです

中日新聞 コラム 第6回

全身の病気と関係

長野正弘理事

歯周病は、歯茎が腫れ、歯がグラグラして最後には抜けてしまう病気であることは多くの方がご存じだと思います。
その歯周病が、お口の中だけでなく全身の様々な病気と関わっていることが解ってきました。
まず、歯周病で腫れた歯茎の血管から入った歯周病菌は、その内毒素で血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きを邪魔します。
また、糖尿病で血行障害が顕れると歯茎の炎症を憎悪させます。
このように歯周病と糖尿病は相互に深く関連し、歯周病の治療が糖尿病の治療に良い影響を与えます。
次に、食べ物や唾液などが誤って肺や気管に落ちて発症する誤嚥性肺炎は、お口の中の歯周病菌を含む常在菌が原因に成り得ると言われています。
歯周病治療の基本であるお口の清掃を徹底させることで、この肺炎を防ぐことができますので、寝たきり者の死因第1位である肺炎に対しても、お口のケアをすることで充分防げることがお分かり頂けると思います。
また、妊娠中は口の中で女性ホルモンを栄養とする菌が増殖し、歯周病が進行することがあり、妊娠期に歯周病に罹患していると早産や低体重児出産の危険度が高くなることが解ってきました。
これは歯周病菌が胎盤を通って羊水内で胎児に影響するのではないかと考えられています。
この他にも歯周病は、動脈硬化に関係して脳梗塞、心筋梗塞、狭心症や認知症、
細菌性心内膜炎など様々な全身の病気との関わりが報告されています。
歯と口は食べ物が初めて出会う入口であるだけに、歯を失ったり歯周病が進んだりすると
からだ全体に及ぼす影響が高いと言えるでしょう。
かかりつけ歯科医を持ち定期的な歯と口の健康診査を受けることが健康寿命の延伸につながります。
40歳以上であれば誰でも浜松市歯周病検診を受けられますので、是非この機会に検診することをお勧めします。

中日新聞 コラム 第5回

歯並び

喜多勇治理事

 歯並びが悪いと、そしゃく障害や発音障害をはじめ、歯周病、虫歯の原因になります。
ただ単に歯並びが悪いと言っても、八重歯や出っ歯、受け口など幅広く、歯だけが原因の場合と骨格的に原因がある場合があります。
 歯の大きさと顎の大きさのバランスが崩れると、歯並びが悪くなります。例えば、普通の大人四人が座る長いすに、相撲取りが四人座ると凸凹になります。椅子を大きくするか、相撲取りに痩せてもらうか、一人立っててもらい三人が座るかです。口の中も同じで、上あごと下あごの骨の成長期は異なりますが、早めに矯正装置を使用することで成長を促したり抑制したりできます。
 矯正治療の開始時期は個人差がありますが、顎の成長が終了するまで治療を行うので長期に及びます。まずは骨格の矯正を行って、永久歯が萌えそろうように整えた後、歯そのものを矯正します。きれいになった後の後戻りを防ぐ保定処置もあります。費用は一部を除き保険が適応されず自費診療になります。診療所によって差はありますが、一般的に終了するまで合計で八十万円から百万円ほど。医療費控除の対象なので支払い済み税金の一部は返ってきます。
 受け口などの不正咬合(ふせいこうごう)で手術を併用する場合は、手術も矯正治療も保険適応になります。唇に裂け目がある口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)や、全身的な症候群の患者も保険適応になります。気になったら早めにかかりつけ歯科医院、もしくは矯正専門医に相談してください。
 

中日新聞 コラム 第4回

活躍の場 今後も拡大

鈴木慶太理事

歯科医院の診療では、われわれ歯科医師とともにチーム医療にかかせないのが歯科衛生士です。三大業務には、治療器具を準備して歯科医師をアシストする診療補助をはじめ、歯垢や歯石を除去したり歯の表面をクリーニングしたりする予防処置、患者へ歯のブラッシングや歯間ブラシの使用法などを説明する歯科保健指導があります。
長年、歯科医院に訪れる患者さん中心にこれらの治療や処置を行ってきましたが、近年は妊娠中の母親から乳幼児、学齢期、成人、壮年期、高齢期と全てのライフステージで、口の病気予防に重点をおく地域歯科医療を行う時代に変わってきています。日本歯科医師会でも、①歯の治療から食べる幸せへ②歯から口腔へ③診療室から必要な人の所へ―と、三つの柱を掲げています。しかも、超高齢社会を迎えて在宅での療養が推進され、歯科の介入はますます必須の状況になっています。
歯科衛生士による口腔ケアの効果によって、死亡原因の上位にある誤嚥性肺炎の予防や、口から食事を取るという事で命をつなぐのみならず、生きる力の励みになっていくと思います。生活の質の向上によって、最期まで人間として生命の尊厳を守り、人生を楽しんで生きたいという期待に応えるため、口腔内の治療という事だけではなく、予防や地域歯科保健活動、介護の分野でも多職種と連携していく歯科衛生士の活躍する場面はこれからさらに広がっていきます。
 

中日新聞 コラム 第3回

親のチェック 習慣に

浅井浩志理事

最近の保護者の歯と口に関する子供への関心事は、授乳、卒乳、離乳食に始まり、歯みがきや歯並び、さらには指しゃぶりの癖、噛み合わせまで多岐にわたって います。初めての公的健診である一歳六カ月児健診では、虫歯の有無などの病気や異常を発見するだけでなく、生活状況を理解した上で気掛かりなことを、専門 家に相談できる健診の場が求められています。
一歳六カ月児で虫歯があるのは2~3%ですが、三歳児では約20%に増加します。三歳児健診では、一歳六カ月児健診後の成長や生活環境の変化を、母子健康 手帳を活用して把握し、保護者とともに解決策を考えて支援していきます。五歳児では約半数に虫歯があり、それは奥歯の歯と歯の間の虫歯です。
子供の奥歯は十一~十二歳まで使うので、歯と歯の間は糸式ようじなどのデンタルフロスによる清掃を指導しましょう。また歯質を強化保護するためには、歯科 医院や保健センターでのフッ化物の歯面塗布や、奥歯の溝をプラスチック材料で封鎖するシーラント処置が効果的です。受け口のような遺伝や、口の癖が関係す る噛み合わせの異常に関しては、就学前にかかりつけ歯科医院に相談しましょう。
当たり前のようですが、お母さんが子供の口の中をよく見る習慣をつけることが予防には効果的です。歯の汚れ、虫歯のなりかけ、歯並びの異常などに気がつく事があります。まだ早期に対応できるので、子供にとっても負担が少ないといえます。
 

中日新聞に掲載されました!

2014年5月2日の中日新聞に「歯と口の健康フェスタのポスター制作」の記事が掲載されました!
 

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