オーラルフレイルとは
オーラルフレイルは、噛んだり、飲み込んだり、話したりするお口の働きが少しずつ衰えはじめることを指し、お口の老化が疑われる重要なサインとされています。噛む力や舌の動き、飲み込みの低下により、しっかり栄養が取れなくなるなど食生活に悪影響を与え、滑舌が悪くなることで喋りづらくなり、人や社会との関わりが少なくなっていきます。 これらのお口の働きの“ささいな衰え”が気付かないまま放置されると、さらなるお口の働きや全身の衰えにつながると言われています。ご自身やご両親、おじいちゃん・おばあちゃんに気になることはありませんか。はやく気付くことが大切です。気付いたら歯科医師会の先生にご相談ください。
オーラルフレイルって何?
虫歯や歯周病によりうまく噛めない、合わない入れ歯を使っているなどで、しっかり噛むことができないと、歯ごたえのあるものを避けるようになります。噛む力を使わないと筋力が低下していき、噛みやすいもっとやわらかいものを食べるようになります。そうして、噛む・飲み込むための機能がさらに低下していきます。
この悪循環が、スパイラルのように進むと、お口の機能がどんどん低下して、ゆくゆくは心身の機能の低下を引き起こします。些細な衰えに早く気付くことが大切です。
お口の「ささいなトラブル」を放置しておくと、「口の機能低下」を招きます。
オーラルフレイルが影響して身体的フレイル、サルコペニア、死亡リスクが2倍を超えるという結果が得られています。
■身体的フレイル
筋肉の減少により、歩きにくい、疲れやすい、などで活動が低下する状態を言います。
■サルコペニア
高齢者が疾患や栄養不良などで、筋肉量の減少・筋力低下をきたすことで、歩く、立ち上がるなどの日常動作にも影響が出ます。
■出所
公益社団法人日本歯科医師会
「歯科診療所におけるオーラルフレイル対応マニュアル2019版」より
オーラルフレイル
セルフチェック
オーラルフレイル ドミノ
お口の機能が低下すると、噛める食品が減少し、食べられるメニューも柔らかいものを選ぶようになってしまいます。「食べたいけれど、噛めないからやめておこう」という行為が日常的になると、他人との食事を避けるようになり、食事の楽しみも減って、食欲の低下を引き起こします。食物繊維やたんぱく質を多く含む食品が減り、炭水化物中心の食事に変わることで、栄養バランスが悪くなり、心身ともに変化をきたし、やがては全身の機能低下につながります。お口の機能低下があれば、早く気付いて適切な対応をとることが大切です。
ドミノが倒れていかないように早めにしっかりと支えましょう。
オーラルフレイル対策
健康で長生きするには
就労やボランティア活動など社会参加をして体を動かすこと、バランスの取れた食事を心がけること、お口のささいな衰えをすみやかに発見し対策することがとても大切です。
そのためには、かかりつけ歯科をもち、定期的にお口のチェックを受けましょう。
気になることがあれば何でもご相談ください。
浜松市歯科医師会はオーラルフレイル予防を通じて市民の皆様の健康をサポートしていきます。
関連動画「お口の体操」
口腔体操で
オーラルフレイル予防③
噛んで飲み込む
パワーをつける体操
舌のパワーを
つける体操
出所:公益社団法人日本歯科医師会ホームページより