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中日新聞 コラム 第3回

親のチェック 習慣に

浅井浩志理事

最近の保護者の歯と口に関する子供への関心事は、授乳、卒乳、離乳食に始まり、歯みがきや歯並び、さらには指しゃぶりの癖、噛み合わせまで多岐にわたって います。初めての公的健診である一歳六カ月児健診では、虫歯の有無などの病気や異常を発見するだけでなく、生活状況を理解した上で気掛かりなことを、専門 家に相談できる健診の場が求められています。
一歳六カ月児で虫歯があるのは2~3%ですが、三歳児では約20%に増加します。三歳児健診では、一歳六カ月児健診後の成長や生活環境の変化を、母子健康 手帳を活用して把握し、保護者とともに解決策を考えて支援していきます。五歳児では約半数に虫歯があり、それは奥歯の歯と歯の間の虫歯です。
子供の奥歯は十一~十二歳まで使うので、歯と歯の間は糸式ようじなどのデンタルフロスによる清掃を指導しましょう。また歯質を強化保護するためには、歯科 医院や保健センターでのフッ化物の歯面塗布や、奥歯の溝をプラスチック材料で封鎖するシーラント処置が効果的です。受け口のような遺伝や、口の癖が関係す る噛み合わせの異常に関しては、就学前にかかりつけ歯科医院に相談しましょう。
当たり前のようですが、お母さんが子供の口の中をよく見る習慣をつけることが予防には効果的です。歯の汚れ、虫歯のなりかけ、歯並びの異常などに気がつく事があります。まだ早期に対応できるので、子供にとっても負担が少ないといえます。